こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ロードバイクのレースってたくさん種類があって、どれがいいのかよく分かりませんよね。
「思ってたんと違う!」
とならないように、自分に合った大会を選びたいところです。
今回のテーマは、ロードバイクのレースの特徴と対策についてです。
目標の大会を決めて、しっかり対策をして、楽しいレースにしましょうね!
ロードレース
ロードバイクのレースで一番メジャーなのが、ロードレースです。
テレビでプロが行っているのは、たいていロードレースです。
マンガの弱虫ペダルで行われているのも、ロードレースですね(ルールは少しアレンジされているようですが)。
ゴール地点が決まっていて、一番最初にゴールにたどり着いた人が勝ち、というシンプルなルールです。
他のレースと比べた場合、ロードレースの特徴をみていきましょう。
ロードレースの特徴
公道で行われる
ロードレースは、たいてい公道で行われます。
他のレースはサーキットや駐車場がコースになりますが、ロードレースは違います。
交通規制した公道を舞台に行われます。
車がいない公道を思いっきり走れるのは、かなり爽快です。
公道じゃないロードレースもありますので、出場する場合は事前に確認しておきましょう。
大人数レース
ロードレースは大規模なものが多いため、出走人数も多いです。
何百人という人が、一緒にスタートラインに並ぶことになります。
他のレースだと、少人数のグループに分けたり、時間差のウェーブスタートにする場合が多いです。
大人数が同時にスタートするのは、ロードレースならではの特徴です。
コースが多様
ロードレースのコースは、大会によって様々です。
平坦だけのコースもあれば、短い坂が連発する大会もあれば、長い坂をこなさなければならない大会もあります。
大会によって、コースが全然違ってきたりするのがロードレースの特徴です。
ロードレースの対策
コースの確認
出る大会を決めたら、最初にコースの確認をしましょう。
先ほど説明した通り、ロードレースは大会によってコースが全然違うからです。
特に坂道は勝負所になりやすいため、対策が必要です。
コースを分析して、練習内容を考えましょう。
集団走行の練習
ロードレースに出るなら、集団走行の練習は必須です。
ロードレースは必ず集団走行することになるからです。
集団走行は、テクニックと慣れが必要です。
一歩間違えれば大落車を起こし、最悪の場合、関係ない選手の命を奪うことだってあります。
レースに参加する皆の安全のためにも、集団走行の練習はしておきましょう。
総合力を鍛える
ロードレースは、持久力やスプリント力、登坂力、テクニック、センス、あらゆる総合力が必要となるレースです。
総合力が高く、かつ突出した得意分野があって、初めて勝つことができます。
ロングライドや高強度インターバルなど、多様な練習メニューで総合力を鍛えましょう。
ロードレースに向けた具体的な練習方法を以下の記事にまとめています。
おすすめの大会
オススメの大会は、‟ツールドおきなわ”です。
ホビーレーサーの甲子園と呼ばれ、市民レースで一番有名なレースでしょう。
沖縄の素晴らしい景色、総合力が必要なコース、運営の手厚さ、すべてに死角がありません。
行くのは少し大変ですが、それだけの価値はある大会です。
本格的なロードレースを味わい方は、是非参加してみて下さい。
ロードレースに向いている人
- プロのような本格的なレースがしたい
- 公道を思いっきり走りたい
- スリルと非日常を味わいたい
ヒルクライムレース
峠道を登り、スタートからゴールまでのタイムを競うレースです。
ヒルクライム好きは結構多く、日本では有名なレースです。
ヒルクライムレースの特徴
コースのほとんどが坂道
ヒルクライムレースは、コースのほとんどが坂道です。
というより、坂道でなければヒルクライムレースではありません(^^;)
コースによって違うのは、勾配の変化くらいで、どの大会も基本全部坂道です。
落車の危険が少ない
今回紹介しているレースの中で、ヒルクライムレースは一番落車の危険が少ないレースです。
集団走行の必要がなく、速度も遅いからです。
落車を避けたい人にはありがたいですよね。
ヒルクライムレースなら、落車する確率は低くなります。
景色がきれい
ヒルクライムレースは、ゴール地点の標高が高いため、ゴールからの景色がきれいです。
頑張った後にいい景色がみえたら、普段より一段ときれいに見えるものです。
きれいな景色は、ヒルクライムの醍醐味ですね。
初心者でも楽しめる
ヒルクライムレースは初心者に一番人気があります。
理由はいくつかありますが、落車の危険が少ないことや、遅い人でも順位を気にせず走れるからでしょう。
ヒルクライムレースが初心者に向いている理由をこちらの記事に詳しくまとめています。
ヒルクライムレースの対策
登坂力の強化
ヒルクライムレースは、登坂力が成績に直結しやすいレースです。
ヒルクライムに出るなら、まずは登坂力の強化をしましょう。
具体的なトレーニングメニューはこちらの記事をご覧ください。
筋トレ
ヒルクライムには、バイクトレーニングだけでなく、筋トレも有効です。
ヒルクライムでは、重いギアを踏むため、筋力が必要になるからです。
筋トレは短い時間で終わるため、忙しい人にもおすすめです。
バイクトレーニングと筋トレを併用して、登坂力を鍛えましょう。
筋トレに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめの大会
僕が一番おすすめする大会は、Mt富士ヒルクライム、略して富士ヒルです。
その名の通り、富士山の5合目まで登るレースです。
魅力は、コースの難易度が優しいことと、初心者の参加率が高いことです。
コースは平均斜度5%、距離が25kmの長い緩斜面です。
最大斜度が7%なので、途中にきつい勾配が出てくることはありません。
ひたすら緩斜面をだらだら登り続ければ、完走できます。
平均完走率はなんと98%です!
驚きですよね。
残りの2%は体調不良やパンク等のマシントラブルでしょう。
初めてレースに参加する人には、特に富士ヒルがおすすめです。
ヒルクライムレースに向いている人
- レース初心者
- なるべく落車したくない
- 集団走行が怖い
- 山頂からいい景色をみたい
- 坂バカ
クリテリウム
クリテリウムはロードレースよりコースが短く、人数が少なくなったプチロードレースです。
ロードレースの終盤だけ楽しみたい人にはおすすめです。
クリテリウムの特徴
短いコースを周回する
クリテリウムは1~2kmの周回コースを10~15周くらいするレースが多いです。
公園などの特設会場を使うことがほとんどです。
コースが短いため、必然的に同時に出走できる人数も少なくなります。
ルールはロードレースと変わりません。
クリテリウムと言えば、短い周回コースを走るロードレースというイメージでOKです。
実力別にカテゴリーが分けられる
クリテリウムの最大の特徴は、実力別にカテゴリーが分けられることです。
ビギナー、スポーツ、ミドル、エリートなど、初心者から中級者、上級者用カテゴリーがあります。
そのため、実力が近い人同士で走ることになります。
特に初心者部門があるのはうれしいですよね。
初心者でも頑張れば一位をとれることだってあります。
ここまで細かくカテゴリーが分けられるのは、クリテリウムだけです。
コーナーが多い
クリテリウムは、短いコースがゆえに、コーナーが多いです。
コーナー後に加速したら、すぐに次のコーナーです。
コーナリングが嫌いな人からしたら、嫌になるほど多いです。
クリテリウムほどコーナーが多いレースは、他にありません。
坂道がない
坂道があるクリテリウムは、ほとんど聞いたことがないです。
坂道が苦手な人にはありがたいですね。
一応コースは確認しておいた方がいいですが、クリテリウムに坂道はないと考えておいて大丈夫です。
スプリント勝負になることが多い
クリテリウムの大半は、スプリント勝負になります。
たまに逃げ切り勝利を挙げる人もいますが、珍しいです。
印象としては、7~8割はスプリントになっているイメージですね。
クリテリウムで勝つなら、スプリントは必ず必要になると思っておきましょう。
クリテリウムの対策
短時間高強度の練習
クリテリウムは、短時間高強度の練習のみで大丈夫です。
レース時間は20分~30分程度しかないからです。
おまけにコーナーが多いため、3分以上漕ぎ続けることもほとんどないです。
一番重要なのは、1~2分のダッシュ力の強化。
たとえばコーナーが端と端の2か所あるコースを10周回するとしましょう。
コーナーからコーナーまでの所要時間は1分です。
すると、スタートからゴールまでに1分のダッシュを約20回繰り返すことになります。
この1分ダッシュを何回もこなせる力が必要なのが分かりますね。
スプリントの強化はその後です。
まずは、短時間高強度のインターバル練習をしましょう。
コーナリングテクニックの強化
クリテリウムでは、脚力以上にコーナリングテクニックが重要です。
コーナーは一番脚を消耗するところだからです。
コーナリングテクニックがあれば、脚の消耗を最小限におさえることが出来ます。
コーナリングのコツを簡単に言うと、ペダルに体重を乗せることと、視線を前方にすることです。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
スプリント力の強化
クリテリウムで勝つためにはスプリント力の強化が必要です。
抜群のコーナリングテクニックと、ダッシュ力でゴール前まで良い位置でこれても、スプリントが出来なければ勝てません。
先ほど紹介した通り、クリテリウムのほとんどはスプリント勝負になります。
1位をとるならスプリントは必須課題です。
スプリントのコツは、ダンシングでいかにケイデンスを高くできるかです。
スプリントは筋力だけではありません。
スプリントテクニックについて、詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
集団走行の練習
ロードレースほど大人数ではありませんが、クリテリウムでも集団走行になります。
本番までに10人くらいの集団走行を経験しておけるといいです。
ただ大会によっては、集団走行の練習講座をしてくれる大会もあります。
不安な方は、そういう講座があるレースを選ぶのもいいと思います。
クリテリウムも集団走行対策は必要です。
おすすめの大会
おすすめのクリテリウムは、大磯クリテリウムです。
コースがオーソドックスなところがいいです。
コーナーの斜度がほどよく、練習になります。
路面がきれいで走りやすいのも、おすすめポイントです。
クリテリウムって、結構路面が悪いコースが多いんです。
その点、駐車場が会場になっている大磯クリテリウムは、路面がすごくきれいです。
集団走行セミナーがあったり、ピュアビギナーというビギナーより下のカテゴリーがあったり、初心者に優しいのも特徴です。
関東に住んでいて、クリテリウムに出るなら、一度は出てほしい大会です。
クリテリウムが向いている人
- スプリント勝負がしたい
- レース時間は短くていい
- 坂が嫌い
- 実力の近い人同士で勝負したい
エンデューロ
最後にエンデューロというレースを紹介しましょう。
エンデューロは公園やサーキットなどの周回コースで行われる耐久レースです。
エンデューロの特徴
ゴールがなく、決められた時間走るレース
エンデューロの最大の特徴は、時間でレースが終了することです。
2時間や3時間、中には8時間のレースもあります。
時間内で走った距離(周回数)を競うわけです。
速くても遅くても、きっちり時間分走らなければいけないので、耐久レースというイメージがあります。
コースは周回コース
周回数を競いますので、全てのエンデューロが周回コースになっています。
広めの公園やサーキットで行われることが多いです。
実力に合わせた楽しみ方ができる
エンデューロは、実力に合わせた楽しみ方ができます。
速い人は先頭集団にいることになりますが、先頭集団はロードレースさながらの緊迫感です。
アタックやペースアップなど、容赦なく攻撃があります。
逃げ集団が出来ることもあります。
まさに、ロードレースのような楽しみ方ができるわけです。
遅い人は、自分の好きなペース、集団で走ることが出来ます。
エンデューロは速い先頭集団の他に、ゆっくりめのグルペットのような集団がいくつか出来ます。
自分のペースに合った集団で走り、なるべくたくさん周回数を稼ぐ、という走り方が出来ます。
周回コースなので、皆に置いていかれて独りぼっちなんてこともありません。
速い人から遅い人まで、いろいろな楽しみ方ができるのが、エンデューロの特徴です。
仲間とチームで走れる
エンデューロはチームで参加することができます。
基本は、リレー形式で交代しながら走ります。
仲間とチームで走るのは、エンデューロならではの魅力です。
エンデューロの対策
集団走行の練習
エンデューロは集団走行が必須です。
安全のために、集団走行の練習をしておきましょう。
持久力の強化
エンデューロは、制限時間分ハイスピードで走り切る持久力が必要です。
たとえば8時間エンデューロに出るなら、普段から8時間以上走る練習をしておきましょう。
ペースはLSDより速めのテンポ走くらいがいいでしょう。
なるべく止まらずに走れる長めのコースを見つけられたら最高です。
僕は山間部でオリジナルの周回コースを作って練習していました。
山間部にしたのは、信号も車も少ないですからです。
エンデューロは持久力との勝負といっても過言ではありません。
持久力がなくなったら最後、集団には残れません。
持久力は必ず強化しておきたいところです。
上位を狙うなら総合力が必要
先ほど紹介した通り、エンデューロの先頭集団は、ロードレースの先頭集団と変わりません。
つまりエンデューロで上位になるのは、総合力が必要となります。
持久力だけではダメなんです。
ロードレースに出る時と同じ対策をしておきましょう。
おすすめの大会
おすすめの大会は、もてぎエンデューロです。
まずは大会の規模が大きいことが特徴です。
参加者が何百人もいます。(下手したら千人以上かも)
初心者も多く、お祭りのようなガヤガヤした楽しい雰囲気です。
このレースは、出走する前から楽しい気分になれるので、好きです(笑)
そしてもう一つ目玉なのが、プロと一緒に走れることです。
新城幸也選手が参加して、一緒に走ったこともあります。
他にも有名人が多数参加しているので、楽しめますよ!
僕はレース中に、中村龍太郎選手としばらく一緒の集団で後ろを走らせてもらったことがあります。
憧れの有名人の後ろを走れるなんて、今も忘れられない、いい思い出です。
もてぎエンデューロなら、どんな方でも楽しめる大会だと思います。
エンデューロが向いている人
- 集団走行を楽しみたい
- 仲間とチームで走りたい
- 持久力に自信がある
- 時間の長いレースが好き
まとめ
最後に、各レースのイメージを一言で表してみましょう。
- ロードレース→ガチ勢向けの本格レース
- ヒルクライム→初心者や坂バカ向けの山岳レース
- クリテリウム→スプリンター向けの短時間ハイスピードレース
- エンデューロ→仲間とチームで走れる耐久レース
あなたに合うレースは見つかりましたか?
各レース、いいところがあります。
どれが一番いいかと言われると難しいものです。
欲を言えば、全部のレースを試してほしいと僕は思っています。
いろいろ出ると、いろいろな力がつきますし、自分の脚質もつかめます。
まずは興味のあるレースに参加し、そこから徐々に他のレースにも出場してみて下さいね!
楽しいレースになることを願っています!
最後までお読みいただきありがとうございました。