【ロードバイク】パワートレーニングのメニューとその効果、方法を強度別にまとめました

トレーニング全般

こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。

ロードバイクでパワートレーニングを始めたい!

でも

「メニューがたくさんありすぎて、どれをやったらいいのか分からない!」

なんて経験はありませんか?

そこで今回は、たくさんあるパワートレーニングのメニューをまとめてみました。

トレーニングゾーン別にメニューを分け、各メニューの効果も解説することで、なるべく見やすくしてみました。

是非パワートレーニングの参考にしてくださいね!

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パワートレーニングのメニューを選ぶ際に知っておくべき知識

パワートレーニングを始める前に、知っておいてほしいことがあります。

メニュー選びの際に役立ちますので、お付き合いください。

FTPとは

FTP抜きにパワートレーニングを始めることは出来ません。

FTPとはFunctional Threshold Powerの略で、その人が「1時間出し続けられる最大パワー」のことです。

もっと簡単に言うと、ロードバイクの「戦闘力」みたいなものです(笑)

パワートレーニングを始める場合、このFTPを参考に、適切なメニューを選択していきます。

トレーニングゾーンとは

トレーニングゾーンとは、トレーニング強度のことだと思って下さい。

強度を7段階に分けたものをトレーニングゾーンと言います。

具体的には

L1:FTP55%以下(ウォーミングアップ)
L2:FTP55〜75%(ロングライド)
L3:FTP75〜90%(高速巡航)
L4:FTP90〜105%(ヒルクライム)
L5:FTP105〜120%(ペースアップ)
L6:FTP120〜150%(アタック)
L7:FTP150%(スプリント)

という感じになります。

FTPが200ワットの人が、160ワットでトレーニングした場合、その際のトレーニングゾーンはL3になります。

鍛えたいゾーンのメニューを選択して、トレーニングしていくイメージです。

高強度が苦手だから、L5以上のメニューを中心にやろう!といった感じですね。

でもトレーニングゾーン以外にも、メニューを選ぶ際に必要な要素があります。

トレーニングメニューを構成する要素(重要!)

トレーニングメニューを構成するのは

  • 強度(パワー)
  • ケイデンス
  • 走行時間
  • 休憩時間
  • 本数
  • 勾配

の6点です。

強度

パワートレーニングでは強度をFTPの〜%という表現をします。

つまりトレーニングゾーンのことですね。

のんびりライドしかしない人が低強度メニューを。

ヒルクライムをする人は中強度メニューを。

アタックやスプリント勝負のレースに出る人は高強度メニューを。

それぞれ目的に合わせて強度を選択する必要があります。

ケイデンス

同じ強度でも、ケイデンスによって鍛えられる部分が変わります。

基本的には

ケイデンスが高い→ペダリングスキルや心肺機能の強化重視
ケイデンスが低い→筋力の強化重視

だと考えてもらって構いません。

ケイデンスが低いとペダルが重くなるため、筋力を優先的に鍛えることができます。

これもどこを鍛えたいのか考える必要があります。

目的に合わせて、適したケイデンスのメニューを選択しましょう。

走行時間

基本的に低い強度のメニューは長時間、高い強度のメニューは短時間行います。

トレーニング量は“強度×時間”で決まるため、どちらもトレーニング量(疲労度)は同じになります。

本番強度の練習を、本番で走る時間分、練習するのがベストです。

休憩時間

休憩時間は心肺にどれだけ負荷をかけたいか?で決まります。

休憩時間が短ければ短いほど、息が整わない状態で次のメニューを開始しなければなりません。

そうしたメニューを繰り返すと、高強度の後でも息が早く整えられるように、心肺が強化されていくわけですね。

しかし休憩時間が短いと、きついので長く練習ができないという欠点もあります。

心肺機能の強化を重視する場合は、休憩時間を短くしましょう。

反対に、たくさんしっかり練習をしたい場合は、休憩時間を長めにとりましょう。

本数

高強度の練習は短時間しか出来ないため、本数を増やして総走行時間を増やします。

基本的にきつい練習になればなるほど、1回の時間は短いですが、本数は増えていきます。

勾配

勾配が変わると車体が傾くため、ペダリング方法に若干の違いが出ます。

同じ強度、ケイデンスでも平坦と劇坂では感覚が違うはずです。

ですので、なるべく本番に合わせた勾配で練習しておくのがベストです。

メニューを考える際は、勾配にも配慮して下さい。

詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

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パワートレーニングのメニューまとめ

L1~L2のトレーニングメニュー(FTP75%以下)

L1~L2はのんびり漕ぐペースです。

体を温めたり、疲労を抜いたり、ロードバイクの基礎を磨いたり、いろいろな用途で使う強度です。

ペダリングスキルが上達するメニューが多いため、初心者はこの強度を中心に練習するのがおすすめです。

この強度のメニューでは、LSDが有名です。

ウォーミングアップ、クールダウン、アクティブレスト

効果

  • 筋肉の循環血流量を増やす
  • 筋肉や関節を温める
  • 筋肉の疲労を抜く

方法

ケイデンス:100rpm以上
走行時間:30分~1時間
休憩時間:必要なし
本数:1本
勾配:平坦

LSD

効果

  • 全身耐久性の向上
  • ペダリングスキルの上達
  • 基礎的なライディングテクニックの上達

方法

ケイデンス:90〜110rpm
走行時間:2〜6時間
休憩時間:0〜20分(必要に応じて)
本数:1本
勾配:いろいろな勾配を満遍なく含むコースで

ペダリング練習

効果

  • ペダリングスキルの向上
  • ケイデンスを上げてスムーズに加速できるようになる

方法

ケイデンス:100〜150rpm(最初は100から)
走行時間:1分
休憩時間:1分
本数:3〜5本
勾配:平坦または下り

ハイケイデンスダンシング

効果

  • ダンシングスキル向上

方法

ケイデンス:80〜100rpm(最初は80から)
走行時間:15〜30秒
休憩時間:3分
本数:3〜5本
勾配:緩斜面

L3のトレーニングメニュー(FTP75〜90%)

L3はまあまあの速度で走り続ける時のペースです。

筋持久力向上に効果がある強度のため、持久性向上を目的に行われることが多いトレーニングゾーンです。

ここのゾーンに強い人は、高速巡航が得意な傾向があります。

テンポ走

効果

  • 筋持久力の向上
  • 高速巡航スキルアップ

方法

ケイデンス:70〜80rpm
走行時間:1〜2時間
休憩時間:0〜20分
本数:1〜3本
勾配:いろいろな勾配を満遍なく含むコースで

ベース走

効果

  • 筋持久力の向上
  • 全身持久力の向上
  • ペダリングスキルの向上
  • 筋持久力重視のテンポ走に対して、全身持久力とペダリングスキルも重視したメニュー

方法

ケイデンス:90rpm
走行時間:1〜2時間
休憩時間:0分
本数:1本
勾配:いろいろな勾配を満遍なく含むコース

L4のトレーニングメニュー(FTP90〜105%)

L4はヒルクライムやTTを全力で行なっている時のペースです。

筋持久力だけでなく、心肺機能向上にも効果があり、レース向きの強度です。

FTPの向上にも直結するメニューで、中級者には1番重要なトレーニングゾーンです。

L4メニューには、有名なLT走(LTインターバル)が含まれます。

ちなみにFTP88〜92%のL3とL4の中間ゾーンは、スイートスポットとも呼ばれます。

SST(スイートスポット走)

効果

  • 筋持久力の向上
  • 心肺機能の向上
  • FTPの向上

方法

ケイデンス:90rpm
走行時間:20分〜1時間
休憩時間:10〜30分
本数:1〜3本
勾配:目的に合わせて

※強度はFTPの88〜92%に

LTインターバル

効果

  • 筋持久力の向上
  • 心肺機能の向上
  • FTPの向上

※SSTの強度を上げたものがLTインターバルです。強度が高い分走行時間が短くなるため、持久性重視のSSTに対して、大きいパワーを出すことを重視しています。

方法

ケイデンス:90rpm
走行時間:10分〜30分
休憩時間:5〜15分
本数:2〜4本
勾配:目的に合わせて

筋持久インターバル

効果

  • ヒルクライム用の筋持久力向上
  • 遅筋の肥大

方法

ケイデンス:50〜70rpm
走行時間:5〜20分
休憩時間:10分
本数:2〜4本
勾配:急勾配

L5のトレーニングメニュー(FTP105〜120%)

L5は、5分程度ハイペースを刻む時のペースです。

レースでのペースアップや、短い坂道をハイペースでこなす時になる強度です。

レースで上位を目指すなら、必須のトレーニングゾーンです。

高強度のため、短時間で数本×数セットこなすメニューのみとなります。

心肺機能を向上させる効果が大きく、レースでのペースアップで息が上がりにくい体作りに適したメニューが中心です。

VO2maxインターバル

効果

  • 心肺機能の向上
  • 高強度だが、体への負担が少ない
  • レース前日の体慣らしに有効

方法

ケイデンス:100〜120rpm
走行時間:2分
休憩時間:2分
本数:3〜5本×2セット
勾配:平坦か緩斜面

スピードインターバル

効果

  • 心肺機能の強化
  • レースでのペースアップ対応力の向上

方法

ケイデンス:90〜100rpm
走行時間:3〜6分
休憩時間:3〜6分
本数:2〜5本
勾配:目的に応じて(レースでペースアップが予測されるところの勾配)

L6のトレーニングメニュー(FTP120〜150%)

L6は、レースでアタックをしたり、短い坂道を全力で駆け上がる時のペースです。

筋の乳酸耐性や心肺機能の向上、速筋の肥大に有効なメニューが中心です。

レースで1位を目指す人には、必須のトレーニングゾーンのため、レース志向の上級者向きです。

クライマーはたくさんやる必要はありません。(ちょっとやるなら効果あり)

ここぞという時に、スパッと加速する力を身につけたい方は、やりましょう!

ハイパワーインターバル

効果

  • 乳酸耐性の向上
  • 心肺機能の向上
  • アタックのキレを向上

方法

ケイデンス:90〜100rpm
走行時間:1分
休憩時間:1分
本数:3〜5本×2〜3セット
勾配:目的に応じて

SFR

効果

  • 速筋の肥大
  • 激坂の対応力の向上
  • コーナリング後の加速力の向上

方法

ケイデンス:50rpm以下
走行時間:30秒〜1分
休憩時間:5分
本数:3〜6本
勾配:急勾配(緩斜面で重いギアにしても可)

※ギアはなるべく重くする

L7のトレーニングメニュー(FTP150%以上)

L7は、スプリント時のペースです。

全力走ですので、筋力や瞬発力、ハイケイデンスを維持するペダリングスキルが求められます。

高度なテクニックが求められるため、上級者向きです。

スプリンターには重要なトレーニングゾーンですね。

スプリント練習

効果

  • スプリント力の向上
  • ペダリングスキルの向上
  • 瞬発力の向上
  • 速筋の肥大

方法

ケイデンス:120〜140rpm
走行時間:10〜20秒
休憩時間:5分
本数:3〜5本
勾配:目指すレースのゴール付近の勾配

スタートダッシュ

効果

  • コーナリング後の加速力アップ
  • クリテリウム攻略に有効

方法

ケイデンス:?(停止状態から数漕ぎの加速力を鍛える)
走行時間:15秒
休憩時間:5分
本数:3〜5本
勾配:平坦

※停止状態からなるべく力強く漕ぎ始める練習です。

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パワートレーニング専門用語の解説

パワーメーターを解析すると、FTP以外にも様々な数値が出てきますよね!

最初は専門用語ばっかりでわけが分からないと思います。

ここではトレーニングに重要なものだけ解説していきますね!

NP

簡単に言うと、NPとは本質的な平均パワーのことです。

20分以上の走行時間の場合、平均パワーよりもNPをみた方がいいです。

本質的ってどういうこと?

ってなりますよね。

平均パワーとNPの違いを説明していきましょう。

例えば100ワットで5分、300ワットで5分走るとしましょう。

この場合平均パワーは200ワットですが、200ワットで10分走る時と同じだと思いますか?

ほとんどの人300ワットで5分走る方がきついと感じるはずですし、FTP200ワットの人は300ワットで5分も走れないでしょう。

つまり同じ平均パワーでも、走り方によって負荷が変わるということです!

この平均パワーの欠点を修正したものが、NP(Normalized Power:標準化出力)です。

計算式は小難しいので省きますが、さきほどの例では300ワットで走った時のNPは200ワットより高く出ます。

ですので、体への負担をより正確に表すのは平均パワーよりもNPだと言えます。

「そんなこと言われても実際にどう活用すればいいのか分からない!」

という方には、シンプルな方法があります。

とりあえず20分以上走る場合は平均パワーよりもNPを見ておけばいいです。

慣れるまではこれだけでOKです!

慣れればそのうち細かくみれるようになってきますよ!

TSS

TSSはトレーニングストレススコアの略で、トレーニングで体にどれだけの疲労が溜まったかを数値化したスコアです。

”TSS=たまった疲労量”です。

このTSS、実はものすごく便利です。

疲労の管理がめちゃくちゃやりやすくなりますからね。

本格的にトレーニングすると、オーバートレーニングやトレーニング不足が気になるものですが、TSSがあれば効率的にトレーニング量を管理できます。

1回のライドで溜まった疲れが回復する目安は以下のようになります。

  • 150TSS以内→次の日には回復
  • 150~300TSS→次の日は休息が必要
  • 300TSS以上→2日以上の休息が必要

計算式はややこしいので割愛しますが、TSSはこれだけ覚えておけば大丈夫です。

TSSについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

その他の用語

パワートレーニングの際に覚えておいてほしい用語は以上です。

「え?もっといっぱいあるじゃん!」

ってなると思いますが、他の数値は正直上級者向けです。

というかコーチレベルの人しか使う必要がないんじゃないかと思います。

ホビーレーサーのトレーニングなら、FTPとNP、TSSを知っていれば十分です!

CTLとかATLとかTSBとかはプロレベルを目指す人だけが必要なものですので、今はスルーしておきましょう(笑)

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まとめ

いかがでしたか?

トレーニングの要素を考えることで、それぞれのメニューが何のために行うものか、イメージ出来たのはないでしょうか?

今は残念ながら、メニューが一人歩きしている状態です。

そのため「どのメニューがいいの?」と疑問に思う人がたくさんいます。

しかし万人に合うメニューはなく、人それぞれやるべきメニューは違います。

大事なのはメニューの意味を考えることです。

ぜひ、それぞれのメニューの意味を考えて頂ければと思います。

この記事では、なるべくたくさんのメニューを紹介しました。

きっと皆さんに合ったメニューが見つかるはずです。

あなたに合うメニューを見つけて、実践して頂ければ幸いです。

正しく行えば、パワートレーニングは間違いなく効果があります。

それは近年のプロのレースでも証明されています。

科学的トレーニングで、今よりもっと速くなりましょうね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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