効果の出るロードバイクトレーニングの方法は?|メニューの作り方の理論や具体例

トレーニング全般
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こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。

ロードバイクにある程度乗れるようになってくると、「もっと速く走りたい!」という気持ちになってきますよね。

でもロードバイクの正しいトレーニング方法を知っていますか?

今回はそんなロードバイクトレーニングの方法について解説します。

初心者の方でも分かるよう“なるべく簡単に”をモットーに説明していきますのでご安心下さい!

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ロードバイクトレーニングの方法

まずは、初心者と中級者以上がトレーニングをする際の流れを紹介しておきましょう。

初心者のトレーニングの流れ

  1. トレーニングの目的を考える
  2. 目的に合わせたメニューと頻度を選ぶ
  3. 3ヶ月以上はとりあえず継続してみる

中級者以上(レース志向)のトレーニングの流れ

  1. トレーニングの目的を考える
  2. 目的に合わせたメニューと頻度を選び、本番に向けたピーキングをする
  3. 3週間に一度効果判定をし、メニューの調整を行う
  4. 本番前は必ず休む
  5. レース後の振り返りをして、トレーニング目的を再設定する。
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1番大事!トレーニングの目的を明確にする

あなたはなぜトレーニングを始めるようと思いましたか?

「レースで勝つため」
「峠を速く登るため」
「みんなについていけるようになるため」

いろんな目的があるはずですので、もう一度あなたの目的を再確認して下さい。

この目的次第で、今後のあなたのトレーニングメニューが変わってくるため、非常に大事です。

たとえばヒルクライムでタイムを短縮させたいと思っている方が、スプリントの練習をメニューに入れても効果は薄いですよね?

上級者ほど目的は具体的な方がいいです。

たとえば「レースに勝ちたい」ではなく、「クリテリウムの最終ラップで独走勝利できるアタック力と1〜2分の独走力を鍛えたい」や「ヒルクライムで終盤のペースアップについていけるよう、心肺機能を鍛えたい」といった感じです。

速くなれる人は、天才を除いて無意識にこの目的がしっかりと定まっています。

このプロセスが間違っていると、トレーニングで思った効果が出ませんので、一度じっくり考えてみましょう。

目的が定まったら、今度はトレーニングメニューの選定です。

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ロードバイクトレーニングの種類とピーキング

テクニックのトレーニング

トレーニングと聞くと、大体の方が、筋力や心肺機能を鍛えるフィジカルのトレーニングをイメージするようです。

しかしロードバイクで速く走るためには、テクニックも重要です。

テクニックとは、ペダリングスキルやコーナリングスキル、位置取り、補給のタイミングなどであり、特にペダリングスキルは意識的に練習しないと上達しにくいスキルです。

テクニックを鍛え上げるのは大変ですが、一度身につくと忘れません。

たとえ10年ぶりでも、自転車の乗り方を体が覚えているのと同じです。

引退してほとんど自転車にのっていない元プロが、それでも速いのは、こうしたテクニックが身についているからなんです。

反対にフィジカルは、すぐに鍛えられますが、練習しないとすぐに低下します。

ですのでまずはテクニック面を鍛え上げ、その後にフィジカル面を鍛えていくのが理想のトレーニング方法です。

初心者の方は、まずロードバイクの正しい乗り方を覚える必要があるので、以下の記事を参考にして下さい。

ペダリングスキルを鍛えるには3本ローラーを使った練習がオススメです。こちらの記事も参考にして下さい。

フィジカルのトレーニング

フィジカルは筋力や心肺機能のことを指します。

短期間(3週間)程度でも効果が出ますが、弱るのも早いです。

基本的にトレーニング量と相関するため、フィジカルを鍛えたい人はたくさん走る必要が出てきます。

フィジカルを鍛えるのにはパワーメーターや心拍計を使ったトレーニングが有効です。

具体的なトレーニングメニューについては、後ほど紹介しますね。

ピーキングの方法(中〜上級者向け)

ピーキングとは

ピーキングというものをご存知ですか?

レース志向の方は知っておいて下さい。

基本的に体調にはいい日があったり、悪い日があったり、ムラがありますよね。

その体調を、レース当日に1番いい状態に持っていくのがピーキングです。

トップレベルのプロでも完璧なピーキングを成功させるのは難しいのですが、一般人でもできる簡単なピーキングもあります。

ピーキングは基本的に3ヶ月(12週間)を1サイクルとして、3ヶ月に一度体調が最高にいい状態を作ります。

つまり、目標レースの12週前からピーキングを開始するわけですが、大まかなはこのような感じになります。

1〜3週目(ベース作り期間)

今後の高負荷な練習に備えて体づくりをする期間です。

具体的には、LSDやテンポ走で基礎体力や筋力を作っていきます。

疲労を溜め込まない範囲でなるべく高頻度で走ると効果が得られます。


4〜6週目(筋力作り期間)

筋力はつきはじめるまでに3週間以上かかるため、この時期からしっかりと筋力を作っていく必要があります。

テンポ走やLT走を中心にメニューを構成していきます。


7〜8週目(追い込み期間)

レース日のパフォーマンスを決める最も重要な時期です。

この期間でしっかり追い込むために今までの6週間があったようなものですので、この期間は絶対に体調を崩さず、きついメニューに取り組みましょう。

この時期にレースに必要な筋力、心肺機能をある程度完成させます。

基本的には出るレースを想定した高負荷のメニューを行います。

クリテリウムならスピードインターバルが中心、ヒルクライムならLT走中心、ロードレースならテンポ走、LT走、スピードインターバル全て行って下さい。

休息は週1程度にして、たくさん走ることも重要です。


9〜12週目(回復&心肺機能強化期間)

3週間かけてトレーニングで溜め込んだ疲労を抜いていきます。

トレーニングをしないと不安になるため、多くの人がこの時期に走りすぎてしまうのですが、思い切ってほとんど走らなくてもOKです。

僕はこの時期は1週間に50キロ程度しか走りません。

ですが疲労を抜きながら、心肺機能を強化は必要です。

心肺機能は基本的に2週間程度で上げることが出来ますが、すぐに低下しますので、この時期にも鍛える必要があります。

短時間高強度のスピードインターバルなら、疲労を溜めずに心肺機能を強化できますので、この時期はスピードインターバルとアクティブレスト(回復走)中心のメニューになります。

アクティブレストの詳しい方法はこちらをご覧ください。

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トレーニングメニュー4選

LSD

Long Slow Distanceの頭文字で、ゆっくり遠くへ走る練習です。メニューの中で1番強度が低く、テクニック面の強化に有効です。初心者〜上級者まで必要なメニューです。

効果

  • 長距離走行力アップ
  • ペダリングスキルの向上
  • 筋持久力(耐久性)の向上

方法

  • ローラーや坂では難しいので、平坦な道で行いましょう
  • 誰かとのんびり話しながら走れる速度で行います
  • ケイデンスは90〜100bpm
  • なるべく長時間行う必要があり、2〜8時間行うと有効
  • 休憩は適宜、好きなだけとってOK

テンポ走

LSDと効果は似ていますが、LSDより時間が短く、負荷が上がります。筋持久力アップに効果的で、LSDをする時間のない初心者や、LSDでは強度の足りない上級者に有効なメニューです。

効果

  • 高速巡航力アップ
  • ペダリングスキルの向上
  • 筋持久力の向上

方法

  • 平坦、坂、ローラー、どこでも可能
  • 息が荒れない範囲で速く走りましょう(FTP80%、最大心拍75%前後)
  • ケイデンスは70〜80bpm
  • 1時間〜3時間
  • 休憩は適宜OKだが、なるべく少ない方が望ましい

LT走

ヒルクライムのタイム短縮のために、1番効果的なメニューです。筋力と心肺のどちらにも効果があるため、中上級者には1番重要なメニューです。十分なペダリングスキルが必要なため、初心者にはオススメしません。

効果

  • ヒルクライム力アップ
  • 筋持久力向上
  • 心肺機能向上

方法

  • 坂、ローラーがオススメ(適した場所があれば平坦でも可)
  • 最後まで走りきれる範囲で出来る限り速く走りましょう(FTP90%、最大心拍85%)
  • ケイデンスは90bpm前後
  • 10〜30分を2〜4セット行いましょう(合計30分〜1時間になるように)
  • 休憩は走った時間の半分(5〜15分)、脚を止めずに軽く回しましょう

SI(スピードインターバル)

短い坂でのペースアップや、レース中のアタック対応力向上に有効なメニューです。心肺機能向上に1番効果的です。30分で終わらせることができるので、時間がない中上級者に人気のメニューです。十分なペダリングスキルが必要なため、初心者にはオススメしません。

効果

  • レースでのアタック対応力アップ
  • ヒルクライム力アップ
  • 心肺機能向上

方法

  • 平坦、坂、ローラー、どこでも可能
  • 最後まで走りきれる範囲で全開走(FTP110%、最大心拍90%以上)
  • ケイデンスは90〜100bpm
  • 3〜6分を2〜5セット行いましょう
  • 休憩は走った時間と同じだけ(3〜6分)、脚を止めずに軽く回しましょう

目的に合わせたメニューを選ぶコツ

メニュー選びで一番重要なのは強度です。

目的に合わせた強度周辺のメニューを選んで行うようにしましょう。

  • 楽に遠くまで走れるようになりたい→LSDやテンポ走中心
  • ヒルクライムのタイムを短縮したい→LT走中心
  • レースで先頭集団からちぎれないようにしたい→LT走やSI中心

といった感じです。

ちなみにレースで1位を取りたい人はここにさらにスプリント練習が必要になります。

もっといろいろなメニューを知りたい方へ

ここで紹介したメニューはごく一部に過ぎません。

以下の記事で今回紹介しきれなかったメニューを強度別にたくさん紹介しています。

1週間の具体的なトレーニングプランを知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

パワーメーターがなくて困っている方はこちらの記事を御覧ください。

パワーメーターがなくてもトレーニングはちゃんとできますよ!

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ロードバイクトレーニングの頻度

週4日以上必要な人

  • レースで上位を狙うシリアスレーサー
  • 時間に余裕のある全サイクリスト

フィジカル、特に心肺機能はトレーニングにブランクがあるとすぐに低下します。

そのため、心肺機能を常に高い状態に保ちながら高負荷のトレーニングをする方は、週4回以上の練習が必要になります。

練習頻度についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。

またシリアスレーサー以外の方は、絶対週4回以上する必要はありませんが、時間があるならたくさん走った方が成長は早いです。

週1〜2日必要な人

  • 速く走りたいが時間がない人
  • 次の大会までパフォーマンスが落ちないようにしたい人
  • ブルベなど長距離を走れるようになりたい人

週1〜2回だと高い心肺機能の維持は困難ですが、筋力の維持は可能です。

普段は週1〜2回走って筋力をつけておき、大会直前の追い込み期(ピーキングを参照)だけたくさん走って心肺機能を強化すれば、大会で上位を狙うことも可能です。

またロングライドでは心肺機能はほとんど必要にならないので、ロングライド志向の方は週1〜2回で十分だと思います。

月1回でも十分な人

  • 初心者

月1回だと、フィジカルの強化は期待できませんが、無駄ではありません。

テクニックを向上させたい初心者は月に1回でも着実にスキルを伸ばすことができます。

たくさん走るモチベーションはないけど、走るのは好きな初心者さんは、月1回でも十分です。

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どれくらいのトレーニング期間で効果が出るか

トレーニングメニューを組んで、実行した時に、そのメニューが本当に自分に合っているのか、定期的に効果判定しなければなりません。

一般的に、トレーニングを始めてから効果が出始めるまでには3週間かかると言われています。

ピーキングの時に、3週間単位でメニューが変わっていくのはそのためです。

新しいメニューを取り入れたら、3週間後に効果判定(峠でTTするなど目的にあった判定を!)をして、そのメニューがあなたの目的を満たしてくれるか考えて下さい。

ただし初心者の場合は、がっつりトレーニングができないので、効果が出るまでに時間がかかる可能性があります。

初心者は3ヶ月くらいで一回確認する程度でもいいかもしれません。

なるべく早く走力をあげたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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ロードバイクトレーニングにおすすめの本

ここではロードバイクトレーニングにおすすめの本を紹介していきますね!

トレーニングの知識があれば、練習効率もモチベーションも上がります。

ここではおすすめの本を3つ、簡単に紹介しますね!

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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トレーニング時の食事

トレーニングのリスクを減らしたり、効果を引き上げたり、食事も重要な役割を持っています。

トレーニング前や最中、トレーニング後の食事のポイントを以下にまとめました。

  • サイクリング前は納豆ご飯のようなたんぱく質と糖質をとれるものがおすすめ
  • サイクリング前は脂っこいものや辛い物は避ける
  • サイクリング中はバナナやおにぎりで糖質とたんぱく質をとる
  • サイクリング中の飲み物は薄めのスポーツドリンクがおすすめ
  • サイクリング直後はプロテインや牛乳などでたんぱく質をとる
  • サイクリング後の夜ご飯はたんぱくばかりでなくバランス重視の献立を

これは管理栄養士さんから頂いたアドバイスなので、かなり信頼できる情報だと思います。

詳しくはこちらの記事をご覧ください!

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まとめ

いかがでしたか?

トレーニングって大変だし、頑張っても成果が出るか分からないし、結構残酷です。

ですが、自分のトレーニングの目的をしっかり把握してトレーニングに正しく臨めば、必ず成果は出ます!

もちろん試行錯誤を繰り返すことになるのですが、その中で大事なことに気付けたりもしますので、無駄にはなりません。

あなたのトレーニングにこの記事が役立てもらえれば幸いです。

もし興味があれば、他のトレーニングの記事も参考にしてください。

こちらの記事は、もっと具体的なトレーニングの流れについて初心者〜上級者に向けて紹介しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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