こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ロードバイクって普通の自転車と違って楽しいですよね。
少し走ることに慣れてくると、もっと速く、もっと遠くへ走りたくなるものです。
でもどうやってトレーニングを積めばいいか、分からない人も多いはずです。
今回のテーマは、ロードバイクのトレーニング方法のまとめです。
初心者編、中級者編、上級者編の全3編構成の予定です。
理学療法士の知識を活かして、役に立つトレーニング方法を紹介しますね!
初心者は何を鍛えるべき?
初心者に足りないもの
ロードバイクに乗り始めたばかりの初心者に足りないものを挙げてみましょう。
- 脚力(足の筋力)
- きれいなフォームを維持する力
- ペダリングスキル
- 基礎体力
- ライディングテクニック
脚力や基礎体力などの体力的要素が足りないのは大体想像がつくと思います。
意外と忘れがちなのが、フォームやペダリングスキルなどの技術的要素です。
そして初心者がまず鍛えなければならないのは、フォームやペダリングスキルです。
詳しく説明していきましょう。
脚力を鍛えるのは後でもいい
「ロードバイクで速く遠くまで走るためには脚力をまず鍛えなければ!」
なんて思ってる方、相当多いんじゃないかと思います。
でも実は、脚力を鍛えるのは後でもいいんです。
理由は2つあります。
1つ目は、ロードバイクは上手に乗れば、大して脚力がなくても速く遠くまで走れるからです。
ランニングは遅いけどロードバイクならどこまでも走れる!という方は、結構多いです。
すいすいヒルクライムをする70歳を超えた方もいらっしゃいます。
こういった方々は、少ない脚力でロードバイクを速く走らせる技術を持っているからです。
いくらエンジンを鍛えても、力の無駄使いをしていては、楽に走ることはできません。
逆に、最初から脚力のある方は、こういった省エネ運転の技術が身につかないので注意が必要です。
まずは省エネ運転する技術(フォームやペダリング)を身につけてから、脚力を鍛えた方が効率的です。
2つ目の理由は、脚力は自然とついてくるからです。
初心者のうちは、何も考えずにロードバイクで走るだけでも十分脚力はつきます。
あえて脚力をつけようと努力する必要はありません。
以上の2つの理由から、初心者はまだトレーニングの時に脚力を鍛えることを意識する必要はありません。
最初はフォームとペダリングスキルが最優先
先ほど話した省エネ運転に必要なものが、きれいなフォームとペダリングスキルです。
きれいなフォームとは、体に負担をかけないフォームです。
ペダリングスキルとは、ペダルに効率よく力を加える技術です。
これらが足りていないと、楽に速く走れないだけでなく、体の故障の原因にもなります。
体の痛みに悩まされる初心者は多いので、この点でもフォームとペダリングスキルは重要です。
厄介なのは、これらは自然と身に付きにくいものです。
ある程度走れるようになった中級者でも、効率の悪いフォームやペダリングをしている人は多く、もったいないなと感じてしまいます。
特にフォームは、一度間違った癖がつくと、修正するのが大変です。
きれいなフォームできれいなペダリングができると、今後の伸びしろに期待できます。
まずはきれいなフォーム、ペダリングができるようになってから、脚力をつけていくのが理想です。
初心者のうちは、これらの技術的要素を鍛えるトレーニングを重視しましょう。
基礎体力とライディングテクニックは自然と身につく
最後に基礎体力とライディングテクニックについて話しておきましょう。
基礎体力とは、全身の持久力のことです。
今まで運動習慣のない人は基礎体力が落ちていがちなので、無理は禁物です。
ライディングテクニックとは、ブレーキやカーブ、ギアチェンジといったロードバイクを操作する技術のことです。
どちらもロードバイクトレーニングをする上で非常に大事です。
ただ、どちらも定期的にロードバイクに乗っていれば、自然と身に付きます。
ですので、トレーニングで特別意識する必要はありません。
ただし、大抵の方は大丈夫ですが、ライディングテクニックだけは苦手な人がいるかもしれません。
ライディングテクニックに不安がある人は、こちらの記事もご覧ください。
初心者向きのトレーニングメニュー
まずはトレーニングを習慣化する
初心者のうちは、トレーニングを定期的に行い、習慣化することが大事です。
トレーニング内容よりも、トレーニング量の確保が優先だからです。
ロードバイクの経験値が少ない初心者は、定期的にロードバイクで走るだけでぐんぐん伸びるはずですよ!
トレーニングの最適な頻度に関しては、後ほど説明しますね。
注意しなければならないのが、最初に力みすぎてトレーニングしたせいで、途中でギブアップしてしまうことです。
最初は、目的地に向かってのんびり楽しく走るくらいがちょうどいいですよ!
ただし、フォームとペダリングには注意してくださいね!
初心者のうちはトレーニングメニューにこだわる必要はありません。
やりすぎて、ロードバイクを嫌いにならないように注意してくださいね。
初心者のトレーニングに最適な距離は?
初心者のトレーニングに最適な距離は、10km~100kmです。
100㎞以上楽に走れるようになったら脱初心者です。
範囲が広いのは、同じ初心者でも実力に差があるからです。
つい最近ロードバイクに乗り始めた女性なら10㎞くらいでも十分練習になります。
もともと体力に自信のある若い男性なら、100㎞走れる人もいるでしょう。
もう少し細かい目安としては、
‟きれいなフォーム、ペダリングを保ち続けられる範囲で、自分の走れる最大距離”
が最適な距離です。
100㎞だと集中力がもたないので、50㎞くらいになる人が多いんじゃないかと思います。
自分が走れる距離をまだ把握していない人は、10~20kmくらいから始めて徐々に距離を伸ばしていきましょう。
詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
初心者のトレーニングに最適な速度は?
初心者のトレーニングに最適な速度は時速20~30㎞です。
時速30㎞以上が楽に出せるようになったら脱初心者といえます。
まずは時速20㎞を目安に走るようにしてみるといいでしょう。
もちろん時速20㎞がつらい場合はもっと遅くても構いません。
大事なのはあくまでもきれいなフォームとペダリングです。
速度を意識するあまりフォームやペダリングがおろそかにならないよう注意してください。
反対にフォームやペダリングがきれいなれば、自然と速度は上がっていきますので、初心者が速度を意識する必要はほとんどないでしょう。
フォームとペダリングさえきれいであれば、どんな方でも時速30㎞は余裕ですよ!
フォームをきれいにする方法
これがロードバイクの理想のフォームです。
一見気を付けるところがたくさんありますが、こんなに細かく覚えておく必要はありません。
ロードバイクの正しいフォームは、以下の3つのポイントを意識するだけで自然と獲得できます。
- 腕全体の力を抜く
- 骨盤を前傾させる
- 胸をはる
特に上の2つが重要ですので、その2つを意識してロードバイクに乗るようにしてみて下さい。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
どうしてもきれいなフォームがとれない場合は、柔軟性や筋力が極端に不足している場合が考えられます。
その場合は、ストレッチや筋トレを併用してみましょう。
きれいなペダリングにする方法
まずは正しいペダリングを確認してみましょう。
初心者がペダリングで意識すべき点は以下の2点です。
- 太ももを大きく上下させてペダリングすること
- 回すペダリングを意識すること
ペダリングスキルの発展途上の初心者は、股関節の動きが小さく、4時以降も下向きの力を加え続けるペダリングになっています。
ですので、まずはこれらの改善を意識したペダリングにしましょう。
股関節を大きく屈伸させるコツは、太もも(もしくは膝)を高く上げることを意識してペダリングすることです。
膝がおへその高さくらいまであがれば十分でしょう。
力のかけ方は、回すペダリングのイメージです。
4時以降は後ろ向きに、6時以降は上向きに力を加えるイメージでペダルを回すといいですよ!
以上の2点を意識してペダリングすれば、いつもより疲労しにくいことに気づくはずです。
ペダリング効率が上がれば、100㎞を疲労なく走り切ることも十分可能です。
2つを同時に意識するのが難しければ、1つずつできるようにしていって下さいね!
無意識に体が動くようになれば、脱初心者ですよ!
ペダリングスキルをさらに向上させるメニューがありますので、気になる方はこちらの記事もご覧くださいね。
おすすめのトレーニングスケジュール
初心者の最適なトレーニング頻度は?
初心者のうちは、トレーニング頻度は週1回で十分です。
よく勉強している人は、
「あれ?他では毎日とか週3以上とか聞くけど、えらい少ないんだな」
と感じるかもしれませんね。
僕も以下の記事で、理想的なトレーニング頻度は週7か週4としています。
でもこれは、中級者以上のレベルの人の話です。
初心者のうちは基礎ができていないので、週4回だとかなりきついです。
きつい練習は長く続きませんので、今後も長くロードバイクと付き合っていくならおすすめしません。
初心者のうちはゆる~く長~く乗って、ロードバイクを生活にゆっくり馴染ませた方がいいです。
ですので、週1回程度で構いません。
なんなら、月1回でも初心者なら十分成長できます。
ただし、一度決めた頻度はなるべく守るようにしましょうね。
一回乗り忘れると、だんだん忘れる頻度が増えて、そのうち完全に乗らなくなってしまいますから。(たくさんの前例がいます(^^;))
時間に余裕のある人
時間に余裕のある人は週1回、休日にロードバイクに乗るようにしましょう。
目的地は毎回同じでも、毎回違うところでも、どちらでも構いません。
とにかくモチベーションが上がる目的地ならOKです。
距離は先ほど説明した通り、10~100㎞の間で自身に適した距離にしましょう。
時間帯は午前中がおすすめです。
午後に出かけると、パンクなどのトラブルに見舞われた時に、日が暮れる危険があるからです。
夜間走行は、初心者のうちは絶対に避けましょう。
走行中はフォームとペダリングに気を付けて、のんびり楽しく走りましょう。
時間に余裕のない人
「週1回もロードバイクに乗るなんて無理!」
という方は、最低月に1回はロードバイクに乗る日を作りましょう。
なるべく毎月の前半に走る日を作るのがおすすめです。
雨で走れなかったときに、その月の後半に代わりの日を作りやすいからです。
初心者のうちは月に1回でも十分上達できます。
頻度以外は、先ほど‟時間に余裕のある人”で紹介した通りにトレーニングをすればOKです。
とにかく月1回乗ることだけは死守してください。(僕の経験上これが守れない人はロードバイクがただの飾りになっています)
まとめ
最後におさらいをしましょう。
初心者のロードバイクトレーニングのポイントは以下の4点です。
- 初心者のトレーニングで重要なのは習慣作りとスキルアップ
- 理想は週1回、フォームとペダリングに注意してトレーニングすること
- トレーニングのペースはゆっくりでもOK
- 時間に余裕のない人は月1回でも十分上達できる
無理せず、時間をかけてロードバイクに慣れていって下さい。
このスケジュールじゃ満足できなくなったころは、中級者ですね!
ぜひ中級編もご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。