こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
「速くなるためには、月間走行距離が大事だ!」
なんて話をよく聞きますよね。
じゃあ毎日100kmの距離を漕ぎ続けたら速くなれるのでしょうか?
気になりますよね。
今回のテーマは、毎日100kmロードバイクを漕いだら速くなれるのか?という疑問についてです。
毎日100km走るのは、果たしてトレーニングとして有効なのか?
理学療法士の視点から、僕なりの考察していきたいと思います。
まずは結論から
ロードバイクを毎日100km漕げば、ある程度は速くなれます。
特に初心者の練習としては、非常に有効だと思います。
ある程度、というのは距離を走るだけでは足りない部分があるからです。
そのためレースで上位を狙う上級者は、ただ100㎞漕ぐだけでは速くなれない可能性が高いです。
何が足りないのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
ロードバイクトレーニングの考え方
トレーニングの構成要素
トレーニングの構成要素は
「量×質」
だと考えると分かりやすくなります。
トレーニングの効果を最大まで高めるには、”質の高い”練習を”たくさん”しなければなりません。
トレーニングの量
トレーニングの量は「強度×時間」です。
パワートレーニングを行なっている方は、TSSのことだと思って下さい。
強度のことをトレーニングの質に含める考え方もありますが、量に含めるべきだと思います。
トレーニングの量に、強度は無視出来ないからです。
普通は「たくさんトレーニングを頑張った!」という時は、無意識に強度も含めているはずです。
「50kmずっと全開走行だったけど、距離が短いから今日はトレーニング量が足りない」なんて思わないですよね?
「距離は短かったけど、今日はいいトレーニングが出来たな!」と思うはずです。
繰り返しになりますが、トレーニング量は“強度×時間”で決まります。
では次に、トレーニングの質について説明していきましょう。
トレーニングの質
メニューの適切さやペダリングスキル、練習中の集中力など、データに残らないものが“トレーニングの質”です。
同じ低負荷の10分でも、何も考えずのんびり漕ぐのと、きれいなペダリングを意識しながら集中して漕ぐのは、効果が違いますよね。
メニューの適切さとは、その人、そのタイミングにあったメニューをできているかどうかです。
メニューは適切なものを選ばなければ、効果が半減します。
同じトレーニング量でも、シーズン開始直後は高強度の練習が出来たけどレース前はエンストしてダラダラ練習した人と、徐々に負荷量を上げてレース前に最高強度で練習できた人がいます。
どちらも同じトレーニング量ですが、どっちがいい結果を残せるかは、一目瞭然ですよね?
このように、トレーニングは量だけでなく、質も重要です。
ただ見えないものなので、管理が難しいのも現実です。
そのため世間では、トレーニングの量ばかりが注目されてしまうのは、悲しいです。
トレーニングの質を高めれば、少ないトレーニング量で速くなることも可能です。
トレーニングの質を上げるには、日々考え、勉強し続ける姿勢が必要です。
毎日100kmを走ることで得られること
得られること
毎日100km漕ぐと、圧倒的なトレーニング量を稼ぐことが出来ます。
トレーニング量がまだまだ足りていない初心者にとっては大きなメリットです。
この練習で具体的に、どのような力が身につくのでしょうか?
毎日100kmだと、体に相当な負担がかかるため、強度を高くするのは難しいでしょう。
強度を上げようものなら、オーバーワークになってしまいます。
そのため、必然的に“低強度×長時間”の練習を積むことになります。
低強度×長時間の練習で身につくのは
- ペダリングスキル
- 全身持久力
といった、初心者に必須な能力です。
得られないこと
毎日100kmを漕ぐだけでは、トレーニングの質を高めることが出来ません。
同じメニューしかしないので、当然といえば当然ですね。
特に、高強度の練習が出来ないデメリットが大きいです。
同じトレーニング量でも、低強度だけやるのと、強度を変化させてやるのとでは、トレーニングの質が変わるということです。
高強度のトレーニングも取り入れると
- 心肺機能強化
- 筋持久力強化
などのメリットがあります。
どちらもレースに出る人には、重要な力です。
上級者になると、トレーニングの量だけでなく、質も高めなければなりません。
そのため、上級者はただ100㎞を走るだけでは速くなれませn。
結論
では最後に、結論をまとめましょう。
毎日100㎞ロードバイクを漕ぐと、低強度でのトレーニング量を稼げるため、ある程度は速くなれます。
トレーニング量が足りない初心者には、いい練習です。
しかしレースに向けた高強度の練習が不足するため、レースに出るような上級者には向きません。
毎日100㎞を漕ぐというのは、かなり大変ですが、シンプルで効果的な練習だと思います。
ごちゃごちゃ考えるのが苦手な方は、一度試してみてもいいでしょう。
どんな練習にも合う、合わないがあります。
良いところと足りないところを知った上で、最適な練習方法を選んでくださいね!
トレーニング方法で悩んでいる方に、この記事が参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。