こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
憧れのロードバイクを購入したのはいいものの、一体どうやって練習していけばいいのか分からなくなっていませんか?
何事も最初が肝心です!最初に間違った練習をしないことが、速くなるための最短ルートかもしれません。
今回は、脱初心者や初の大会を目指すあなたに、最適な練習方法をお伝えします!
難しい言葉は使わず、簡単な4つのSTEPを踏むだけで、脱初心者が出来るようになっていますので安心してください。
脱初心者へ向けて!ロードバイク練習の4つのSTEP
STEP1 安全走行テクニックをマスター
初心者がロードバイクに乗る上で、まず重要なのは“安全に走ること”ですよね?
まずは家の近くの車が来ないところ(公園等)で基礎テクニックだけマスターしておきましょう。
基礎練習と言うと、苦手な人が多いかと思いますが、1回か2回練習すればマスターできる内容なので安心してください。
初心者が落車(転ぶこと)しやすい状況は以下のパターンです。
- 急ブレーキ時
- コーナリング中
- 道路の段差
- 立ちゴケ(ビンディングペダル使用時)
ではそれぞれの対策、練習方法を紹介していきましょう。
急ブレーキ時
ママチャリに比べて前傾姿勢が強いロードバイクですが、初心者が何も考えずに急ブレーキをすると、勢い良く前転してしまいます。
上手い人は、急ブレーキをかけるとき、とっさに後方重心にして手脚をつっぱり前転しないように調整します。
初心者は最初はこれを意識的にしなければなりません。
でも実際に急ブレーキをかける時って、考えている余裕はないんですよね。
なので対策は一つ、無意識に出来るように急ブレーキの練習をしておくことです!
練習方法
- 加速からの急ブレーキを繰り返す(最低でも10回以上)
- 徐々に速い速度から急ブレーキができるようにしていくと効果的
コーナリング中
コーナーに砂利や落ち葉、マンホールなど滑りやすいものがある場合は要注意です。
ほとんどのサイクリストが、落車までいかなくても、後輪が滑ってヒヤッとしたことがあるんじゃないかと思います。
特に初心者のうちは、どれくらいでスリップを起こすのか把握が難しいため、派手に落車してしまいがちです。
対策は、“前を見て危ない路面は避ける”ことと、“十分に減速をする”ことです。
練習方法
- 加速した状態から減速→Uターンを繰り返す
- どれくらい減速しないとUターンできないのか把握しておく
- いろいろな路面状況(砂利道や濡れた路面)で練習しておくと効果的
道路の段差
側溝と道路のコンクリートの間に小さい段差が出来ていることをご存知でしょうか?
知らない人は要注意です!
実は道路の端っこはこんな風に段差が出来ています。
車が怖くて、道路の無理に端っこを走ってしまいがちな初心者がよくハマってしまいがちで、僕も昔はよくハマって転びそうになりました。
対策
- 車が怖くても道路の端には行き過ぎない(僕は白線上くらいを走ります)
- 綺麗な道路は段差がありませんが、常に段差があると思って走る
立ちゴケ
ビンディングシューズは立ちゴケに要注意です。
立ちゴケとは、停車する時にビンディングペダルからシューズを外せずに転んでしまうことです。
対策は、十分に練習し、外すのが無意識にできるようになるまでは、とにかく気を抜かないことです。
練習方法
- ビンディングペダルからシューズを外す動作をとにかく繰り返す(最初は止まった状態で)
- 止まるときに左足を使う場合が多いので、特に左を練習しておく
STEP2 20〜30kmくらいの距離を繰り返し走る
基礎テクニックが身に付いたらいよいよ実走です!
最初は20~30キロを目安に走るようにしましょう!
ケイデンスは90以上回せるといいです。
速度は時速20キロくらいでも構いません。
なるべく坂道や車が少ないコースを選びましょう。
ギアもなるべく軽くして、周りの景色を楽しみながら安全運転しましょう。
初心者の走るべき距離や速度に関しては、こちらの記事に詳しく解説しています。
STEP3 いよいよ50kmにチャレンジ!
30キロ走っても疲れなくなってきたら、50キロにチャレンジしてみましょう。
速度はゆっくり(時速20~25キロくらい)、ケイデンスは90以上にして走りましょう。
峠道はまだ挑戦しなくても構いませんが、短い坂道などは避けずに走るようにしましょう。
坂道はしんどいので避けたいところですが、今後長い距離を走るとどうしても坂道は避けられません。
この段階で坂に登る練習をしておくと、後で楽ですよ!
坂道のコツは、息が弾まないようなるべくゆっくり登ることです。
短い坂は一気に登りきったほうが楽なんですが、あえてゆっくりです。
ゆっくり登れるようになっておかないと、今後長い坂道が登れないからです。
何キロ坂道が続いても大丈夫なように、体力を温存してゆっくり登る練習をしておきましょう。
またフォームもなるべく意識して走るようにしていきましょう。
フォームの基本は“前を見る”、“腕に体重をかけない”ことです。
以下の記事で、乗り方について詳しく解説しています。
STEP4 100kmや有名な峠を制覇出来たら脱初心者!
さて、50㎞に慣れたら次はいよいよ脱初心者の目安とされる100㎞に挑戦です!
100㎞になると、途中で栄養補給が必要になったり、パンクなどのトラブルにも対処できる能力が必要になります。
100㎞にチャレンジする方は、入念な準備をして臨みましょう。
また関東であればヤビツ峠など、有名な峠にチャレンジしてみるのも、この時期からがいいでしょう。
近場に手頃な峠があれば挑戦してみて下さい。もし近場にない方は、車や輪行を使うのも有効です。
初めての長距離はしんどいですが、完走できればいよいよ初心者卒業です!
大会上位を目指す初心者に必要な練習
すでに目標としている大会があって、そこに向けて練習していきたい初心者さんもいると思います。
僕は基本的に初心者のうちから大会に出るのは、安全面(テクニック不足)からあまりオススメしません。
しかし大会がないと練習のモチベーションが上がらない人も多いと思うので、出場する場合は十分な対策をしておきましょう!
まずは大会の特性を知ること
あなたはどんな大会に出ますか?
大会といってもエンデューロやクリテリウム、ヒルクライム、ロードレースなどいろいろな種類があります。
そして大会の種類によって、練習すべき内容が変わります。
最初にそれぞれの大会の傾向と必要な能力を簡単に紹介しましょう。
エンデューロ
2時間~8時間の時間制で同じコースを周回するレースです。集団の中で走るのか、マイペースに走るのか戦略が選べ、フィジカルだけでなく集団走行のテクニックも必要になります。代表的なレースは「もてぎエンデューロ」や「鈴鹿8時間エンデューロ」です。
必要な能力
- 長時間高速巡行できる持久力
- 集団走行テクニック
クリテリウム
一周1キロ程度のコースを周回するレースです。他のレースに比べて距離が短いことと、コーナーが多いことが特徴です。代表的なレースは「大磯クリテリウム」です。
必要な能力
- コーナリングスキル
- 集団走行テクニック
- コーナー後の加速力
- スプリント能力
ヒルクライム
坂道をひたすら登るレースです。レース時間は30分~2時間で、登坂力がそのまま成績に表れやすいです。基本的に自分のペースで登るのが良く、よっぽど上位に行かなければ集団走行の必要性は少なくなります。代表的なレースは「Mt富士ヒルクライム」や「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」です。
必要な能力
- 登坂力
ロードレース
登り坂や下り坂も含んだ長距離のレースです。レースによりコースが多彩なため、必要な能力もレースによって変わってきます。ただし基本的にどんなレースでもロードレースであれば、今まで紹介したすべての能力が必要になります。代表的なレースは「ツールド沖縄」です。
必要な能力
- 全部(集団走行テクニックから持久力、登坂力、スプリント力)
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
なるべく本番に近い強度の練習をする
初心者が大会に出る上で一番いい練習は、予行練習をすることです。
ですが、そんなに都合のいい大会が頻繁にあるわけもないので、本番になるべく近い強度と状況を作り出したメニューを行う必要があります。
具体的なメニュー内容や、1週間のトレーニングメニューの立て方に関してはこちらの記事をご覧ください。
エンデューロ対策メニュー
競技時間分のテンポ走とLT 走をひたすら行いましょう。
集団走行練習も必要です。(詳しくは後ほど)
クリテリウム対策メニュー
河原などの車が来ない道で、2か所(500mくらいの間隔)の折り返し地点を決めてください。
その2地点の間で、ターンからの全力ダッシュをレースで必要な回数分練習しましょう。
最後はスプリントで最高出力を出して終われると理想的です。
ターンを以下に素早くこなせるか意識して行いましょう。
もちろん集団走行練習も忘れずに。
ヒルクライム対策メニュー
とにかくいろいろな山に登りに行きましょう。
可能なら、レースで使う峠で練習するのが一番効率的です。
練習できる峠が短い場合は、2~3セット登って距離を補いましょう。
ヒルクライム中は基本的に全力(LT走)で登って下さい。
ロードレース対策メニュー
いろいろな練習が必要ですが、それではアドバイスにならないので、絶対落とせない練習のポイントをお伝えします。
まずコース上に坂道が含まれる場合は、その坂道と同じ回数、同じ距離分の登坂練習を行って下さい。
坂道はレースの勝敗を分けるポイントになる確率が高いので、この練習は最優先です。
もしコースに大した坂がない場合は、集団スプリントになる可能性が高いです。
その場合は、テンポ走をレース時間分行った後に、スプリント練習をしましょう。
平均速度と最大速度が更新できるよう毎回トレーニングを頑張ってください。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
集団走行の練習は必須!
最後に安全にレースを走り切るために必要な、集団走行練習についてお話していきましょう。
ロードバイクの最大の敵は風ですが、集団走行は空気抵抗を軽減してくれるため、集団走行でエネルギーを温存することはレースで勝つ上で必須の条件となります。
まずは集団走行での最低限のマナーを覚えておいてください。基本的には車で高速道路を走るときと同じです。(自転車はブレーキランプがないので声掛けが必要です)
- 基本的には前を走っている人の後ろを走り、車線変更をしない
- 急な車線変更や加速をする場合は、ハンドサインか声掛けをする
- 急ブレーキはしない(やむを得ない場合は必ず声掛けをしながら)
- 流れによっては先頭交代にもちゃんと加わる
では集団走行の練習方法についてのお話です。
一番の練習は、みんなで先頭交代をしながらレースペースで走ることです。
練習を共にする人数はなるべく多いほうが良いですが、最悪2人でもなんとかなります。
集団走行を行う上で難しいのは、前との車間距離の取り方や先頭交代、位置取りになります。
このうち車間距離と先頭交代は、紹介した練習だけで十分です。
問題の位置取りですが、これは正直レースでしか練習できません。
でも何もできないわけではなく、理想的な位置取りの知識を知っておくことである程度対応できます(僕は勉強する→レースで実践→反省と修正→レースで実践・・・と繰り返しました)。
僕の経験から、位置取りのポイントについて紹介しておきましょう。
- 50人以上のレースでは常に先頭が見える位置(50番以内)にいたほうがいい
- 重要な坂や、最終ラップでは必ず先頭から10番以内が理想(せめて20番以内)
- 少々風はうけるが、集団の真ん中より端の方が、動きやすく落車のリスクが低い(経験則ですが)
- 最終コーナーはなるべく先頭で入る
まとめ
いかがでしたか?
練習って考え出すと複雑で、何が正しいのかわからないんですが、最初はどんな練習も効果がありますので、シンプルに考えて頂いて大丈夫です。
初心者に一番必要なのは、たくさん走って経験を積むことです。
細かい練習方法について考えるのは、練習の合間で十分です。
まさに「考えるな、動け!」です。
どんな人でもちゃんと段階を踏めば、100㎞完走は可能です!この記事ではその段階の踏み方について説明しましたので、参考にしていただければ幸いです。
まずは脱初心者目指して頑張りましょう!
トレーニングに興味のある方は、こちらの記事もご覧くださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。