こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ロードバイクで長距離を走るのって楽しいですよね。
でも、
「ロングライドに初挑戦!でもどうやって練習したらいいか分からない!」
「もっと長距離を走れるようになりたいけど、どんなトレーニングがいいの?」
という悩みをお持ちではないですか?
せっかくの楽しいロングライド、きっちり完走したいですよね。
今回のテーマは、ロングライドに向けたトレーニング方法についてです。
時間のない方でもできる方法も、紹介していきますね!
ロングライドに向けてトレーニングすべきこと
ロングライドで完走できない人の特徴
ロングライドで完走できない人は
- 持久力不足
- 脚を痛める
- 序盤がオーバーペース
のいずれかが原因で、バイクを漕ぎ続けられなくなってしまう特徴があります。
詳しくみていきましょう。
持久力不足
走り続けられない原因として、一番多いのが持久力不足です。
持久力は、全身持久力と筋持久力に分けられます。
全身持久力がきれると、体全体が重くて頭がぼーっとするような疲労感に陥ります。
全身持久力は、ロードバイクに限らず、普段の運動量に左右されます。
日ごろの運動習慣がない人は、高確率で全身持久力が落ちています。
次に、筋持久力について説明しましょう。
筋持久力がきれた場合は、脚の筋力が入らなくなります。
平坦はなんとか漕げますが、ひとたび坂道になると、すぐにギブアップして脚をついてしまいます。
筋持久力は、ロードバイクに乗ることでしか、強化できません。
日ごろ運動していても、ロードバイクにあまり乗っていない人は、筋持久力が不足しがちです。
脚を痛める
長距離を走っていると、股関節や膝関節が痛くなってくる場合があるんですよね。
脚を痛めてしまっては、いくら悔しくてもギブアップせざるを得ません。
お尻の痛みはごまかしが効きますが、脚の痛みはそうはいきません。
脚が痛くなってしまうのは、ポジションかペダリングが悪いからです。
無理な漕ぎ方が痛みを引き起こしてしまうんです。
もしポジションをショップできちんと合わせてもらってない方は、早めにみてもらいましょう。
ペダリングスキル不足は、トレーニング不足のせいです。
日ごろロードバイクに乗っていない人は、ペダリングスキルが不足しがちです。
序盤がオーバーペース
ロングライドに慣れていない人がやりがちなのが、ペース配分ミスです。
序盤に勢いよく漕ぎすぎて、終盤にエンストを起こしてしまいます。
短距離の練習ばかりで、本番に近い距離を練習していないことが原因です。
こういうテクニック的な要素は、やはり実際に長距離を走ることでしか、身に付きません。
ロングライドに向けて鍛えるべき部分
ロングライドを完走するためには、
- 筋持久力
- 全身持久力
- ペダリングスキル
- ペーシング
の4点を鍛えていかなければいけません。
もう少し詳しくみておきましょう。
全身持久力
全身持久力には、心肺機能が影響します。
ロードバイクに限らず、長時間の運動することで、強化できます。
ロードバイク以外だと、ジョギングや水泳などでも向上させることができます。
筋持久力
筋持久力は、文字通り筋肉の持久力です。
ロードバイクを漕ぐときには多くの筋肉を使いますが、それらすべての筋肉の持久力が必要です。
ロードバイクに必要な筋肉は、長時間のペダリング動作でしか鍛えられません。
他の運動では使う筋肉が変わってしまうため、非効率です。
そのため筋持久力を向上させるためには、ロードバイク上でのトレーニングを行う必要があります。
ペダリングスキル
ペダリングスキルがないと、体力の消耗が激しく、体も痛めやすくなります。
ペダリングスキルは、筋力ではなく、テクニックに左右されます。
ペダリングスキルも、ペダリング動作でしか鍛えられません。
ロードバイクに乗りながら、ペダリングスキルを向上させましょう。
しかし持久系トレーニングとは違い、ペダリングの練習は短時間(10分程度)でも可能です。
ペーシング
ペーシングとは、適切なペース配分をする力です。
ペーシングは、経験と知恵が影響します。
経験はすぐにつけられないので、知恵だけつけておきましょう。
イメージとしては、序盤は実力の50%しか出してはいけません。
ウォーミングアップくらいのペースでゆっくり漕ぐイメージです。
余裕のあるうちはスピードを上げたくなりますが、我慢です。
最初の我慢が、後々ひびいてきます。
「最初はかなりゆっくり走る」
初めてのロングでは、これだけは覚えておいて下さい。
ロングライドに向けたトレーニング方法
なるべくたくさん走る
ゆっくりでもいいので、本番までなるべくたくさん走るのが、一番効果的です。
裏技があれば楽なのですが、これが事実なのでご容赦ください。
時間が取れる方は、1回の距離は短くてもいいので、総走行距離をなるべく稼いでください。
結局、ロングライドに必要な力は、たくさん走ることでしかつかないからです。
たくさん走ると、全身持久力と筋持久力、ペダリングスキル、ペーシングの全てが一度に鍛えられます。
ペースがゆっくりでも、ちゃんと効果が出ますので、安心して下さい。
走った距離は裏切りません。
「なるべくじゃなくて、具体的な目安を教えてほしい!」
という方もいるかもしれませんね。
1週間の総走行距離が、本番の距離と同じになれば、十分だと思います。
例えば本番で100㎞走る場合、土日に50㎞ずつ走る、といった感じです。
もちろん「そんなに走ってられない!」という方は可能な限りで構いません。
またトレーニングを始める時期ですが、理想は3か月前から、遅くても1か月前からやっておいた方がいいでしょう。
持久力は、トレーニングしてから効果が出るまでに3週間以上かかるからです。
坂道対策もしっかりと
ロングライドのコースに、坂道はどれくらいありますか?
「分からない」という方はコース上の坂道がありそうかどうか、絶対に調べておきましょう。
坂道があるだけで、難易度が大きく変わるからです。
極端な例ですが、100㎞のコースでも半分の50㎞くらいは登り坂のコースもあります。
想像するだけできついですよね?
マジでこれくらい坂が多いコースもあります。
坂道が多そうな場合はどうするべきでしょうか?
コースに坂道が多い場合、練習でも坂をなるべく登るようにしておきましょう。
練習に使う坂道は出来れば長めの坂道がおすすめです。
5分以上登り続けられる坂道があれば、積極的に登りましょう。
本番の距離の8割を走れていれば安心
あくまでも目安ですが、本番の8割の距離を練習で一度に走れていれば、完走できます。
経験上、最後の2割は気合でなんとかなるからです。
僕も400㎞のロングライドをしたときに、事前に320㎞の練習をしておきました。
350㎞以降はスタミナ切れを感じましたが、気合でなんとか完走できました。
事前の320㎞がなければ、無理だったんじゃないかとも思っています。
時間のない人必見!短時間トレーニングメニュー
「長距離を走った方がいいのは分かったけど、時間がとれない場合はどうしたらいい?」
という人のために、時間のない人でもできる短時間専用メニューを紹介します。
残念ながら、全身持久力とペーシングは、短時間メニューでは強化できません。
全身持久力は無駄のないペダリングで、ペーシングはオーバーペースにならない自制心で、カバーしましょう。
筋持久インターバル
その名の通り、筋持久力アップに有効なトレーニングメニューです。きついですが、20分〜1時間で筋持久力をつけられるメニューです。
効果
- 筋持久力の向上
方法
- 坂、ローラーで行いましょう(平坦は不可)
- 最後まで走りきれる範囲で出来る限り速く走りましょう(FTP80〜90%、最大心拍80%)
- ケイデンスは60rpm前後
- 5〜20分を2〜4セット行いましょう(合計20分〜1時間になるように)
- 休憩は走った時間の半分(5〜15分)、脚を止めずに軽く回しましょう
- 頻度は週2回以上が理想
ペダリング練習
その名の通りペダリングスキルを向上させるトレーニングです。平坦でも可能ですが、3本ローラーを使うと、より効果があります。
効果
- ペダリングスキルの向上
方法
- 平坦だも可能だが、3本ローラーの方が効果的
- 時間は10〜30分
- ギアはなるべく軽く(慣れてきたらどんどん軽くしていきましょう)
- ケイデンスは100以上
- 頻度は週1でもOK
3本ローラーを持っていない方は、これを機に購入するのもオススメです。
3本ローラーはトレーニングにかなり使えます。
オススメの3本ローラーと使い方をこの記事で紹介していますので、参考にしてください。
まとめ
最後におさらいしましょう。
- ロングライドのトレーニングには、長距離走が1番効果的
- 1週間の総走行距離が、本番の距離と同じなら理想的
- トレーニングを始めるのは、理想は3ヶ月前から、遅くても1ヶ月前から
- 練習時間のない人は、筋持久力とペダリングスキルを鍛えて、他をカバーしましょう
以上が、僕の推奨するロングライドのトレーニング方法です。
しっかりと練習と対策をすれば、ロングライドは必ず完走できます。
自分次第で、ロングライドは天国にも地獄にもなります。
遠くでリタイヤすると、帰るのも大変で、まさに地獄です。
準備不足のせいで、もう二度とバイクに乗りたくなくなってしまうのは悲しいです。
トレーニングは楽じゃありませんが、本番を楽しむために、ぜひ練習しておきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。