こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ロードバイクのトレーニングのメニューって、いっぱいありすぎてどれをしたらいいか分からなくなりませんか?
反対にそれぞれのメニューを、1週間を通してどうこなしていったらいいのか、という情報は不足している気がします。
そこで今回は、僕のオススメする1週間のトレーニングメニューを4パターン紹介します!
それでは参りましょう!
1週間のトレーニングメニュー4パターン
まずは今回のキモとなる、1週間のトレーニングメニューのパターンを紹介していきましょう。
トレーニングメニューの詳細については次のセッションで説明しますので、まずはおおまかなイメージだけ掴んで下さい。
初心者&忙しい人向けメニュー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
休み | 休み | テンポ走 | 休み | 休み | 休み | LSD |
週2日程しか時間が取れない人向けのメニューです。
自転車トレーニングは大きく分けると“筋力”と“心肺機能”を鍛えるトレーニングになります。
初心者のうちはロングライドに耐える“筋力(筋持久力)”を鍛えていく必要がありますので、LSDとテンポ走を中心に行う必要があります。
時間のない平日は、短くても効果のでるテンポ走、休日は時間はかかるけど持久力向上に1番効果のあるLSDを行うのがオススメです。
初心者&時間がある人向けメニュー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
休み | テンポ走 | 休み | テンポ走 | 休み | LSD | LSD |
時間がある人も、筋力向上のためLSDとテンポ走をとにかく繰り返しましょう。
持久力向上のためには、週3〜4回の運動が望ましいとされていますので、平日に2回は短時間のテンポ走を行うと良いでしょう。
休みの日はLSDをなるべく長い時間行って持久力を引き上げましょう。
中上級者&忙しい人向けメニュー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
休み | 休み | LT走 またはSI | 休み | 休み | 休み | テンポ走 とLT走 |
中級者以上の方はトレーニングの目的がヒルクライムのタイム短縮やレースの順位アップになってくると思います。
そのためスピードアップに有効な“心肺機能”の向上が必要です。
平日は短時間でも“心肺機能”向上に効果のあるLT走やSI(スピードインターバル)のどちらかを取り入れましょう。
比較的時間のとれる休日は、“筋力”向上のためテンポ走とLT走の組み合わせが有効です。
LT走ができる地点までテンポ走で移動し、LT走を2〜3セット実施するといいでしょう。
中上級者&時間がある人向けメニュー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
休み | SI | LT走 | SI | LT走 | テンポ走 とSI | LSD とLT走 |
時間がある人は総合力を鍛えるため、いろいろなメニューをするのが有効です。
平日は短時間でできるLT走やSIを中心にしましょう。
土曜日は日曜日に体力を残す必要があるため、2〜4時間で走れる中距離で、テンポ走やSIを行いましょう。
日曜日は必ず長距離走りましょう。距離が長い分、基本はLSDで構いませんが、途中でLT走を2〜3セットは混ぜるようにすると有効です。
またトレーニング回数が多い人は休息日も必要です。
月曜日を休息日に設定すると、オーバートレーニングは避けられます。
各トレーニングメニューの解説
LSD
Long Slow Distanceの頭文字で、ゆっくり遠くへ走る練習です。メニューの中で1番強度が低く、基礎固めに有効です。初心者〜上級者まで必要なメニューです。
効果
- 長距離走行力アップ
- ペダリングスキルの向上
- 筋持久力(耐久性)の向上
方法
- ローラーや坂では難しいので、平坦な道で行いましょう
- 誰かとのんびり話しながら走れる速度で行います
- ケイデンスは90〜100bpm
- なるべく長時間行う必要があり、2〜8時間行うと有効
- 休憩は適宜、好きなだけとってOK
テンポ走
LSDと効果は似ていますが、LSDより時間が短く、負荷が上がります。筋持久力アップに効果的で、LSDをする時間のない初心者や、LSDでは強度の足りない上級者に有効なメニューです。
効果
- 高速巡航力アップ
- ペダリングスキルの向上
- 筋持久力の向上
方法
- 平坦、坂、ローラー、どこでも可能
- 息が荒れない範囲で速く走りましょう(FTP80%、最大心拍75%前後)
- ケイデンスは70〜80bpm
- 1時間〜3時間
- 休憩は適宜OKだが、なるべく少ない方が望ましい
LT走
ヒルクライムのタイム短縮のために、1番効果的なメニューです。筋力と心肺のどちらにも効果があるため、中上級者には1番重要なメニューです。十分なペダリングスキルが必要なため、初心者にはオススメしません。
効果
- ヒルクライム力アップ
- 筋持久力向上
- 心肺機能向上
方法
- 坂、ローラーがオススメ(適した場所があれば平坦でも可)
- 最後まで走りきれる範囲で出来る限り速く走りましょう(FTP90%、最大心拍85%)
- ケイデンスは90bpm前後
- 10〜30分を2〜4セット行いましょう(合計30分〜1時間になるように)
- 休憩は走った時間の半分(5〜15分)、脚を止めずに軽く回しましょう
SI(スピードインターバル)
短い坂でのペースアップや、レース中のアタック対応力向上に有効なメニューです。心肺機能向上に1番効果的です。30分で終わらせることができるので、時間がない中上級者に人気のメニューです。十分なペダリングスキルが必要なため、初心者にはオススメしません。
効果
- レースでのアタック対応力アップ
- ヒルクライム力アップ
- 心肺機能向上
方法
- 平坦、坂、ローラー、どこでも可能
- 最後まで走りきれる範囲で全開走(FTP110%、最大心拍90%以上)
- ケイデンスは90〜100bpm
- 3〜6分を2〜5セット行いましょう
- 休憩は走った時間と同じだけ(3〜6分)、脚を止めずに軽く回しましょう
他のメニューにも興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
イベント、大会の3ヶ月(12週間)前からのトレーニングメニュー例
イベント、大会に向けたメニューの具体例を、ここまでで説明してきたスケジュールをベースに作っていきましょう。
“土日と平日に1回練習時間がとれる人”という設定で考えていきます。
ロングライド、エンデューロ編
1〜3週目(ベース作り)
平日 | 土曜 | 日曜 |
LSD(平坦)1時間 | LSD(平坦)4〜6時間 | LSD(平坦)4〜6時間 |
4〜6週目(耐久性向上)
平日 | 土曜 | 日曜 |
テンポ走30分 | LSD(平坦)4〜6時間 | LSD(峠含む)4〜8時間 |
7〜9週目(筋力アップ)
平日 | 土曜 | 日曜 |
テンポ走30分 | テンポ走2〜4時間 | LSD(峠含む)4〜8時間 |
10〜12週目(テーパリング)
平日 | 土曜 | 日曜 |
テンポ走30分 | テンポ走1〜2時間 | LSD(平坦)4時間 |
ヒルクライム、ロードレース編
1〜3週目(ベース作り)
平日 | 土曜 | 日曜 |
テンポ走30分 | テンポ走2〜4時間 | LSD(峠含む)4〜8時間 |
4〜6週目(筋力アップ)
平日 | 土曜 | 日曜 |
LT走10分×3セット | テンポ走 2〜6時間 | LSD(峠含)6時間 LT走20分×2セット |
7〜9週目(追い込み)
平日 | 土曜 | 日曜 |
SI(5分×3セット) | テンポ走2〜4時間 LT走20分×2セット | LSD(峠含)6時間 LT走30分×2セット |
10〜12週目(心肺機能向上 +テーパリング)
平日 | 土曜 | 日曜 |
SI 3分×5セット | LSD(平坦)2時間 SI 5分×3セット | LSD(平坦)2〜4時間 LT走10分×3セット |
まとめ
トレーニングメニューを決めるのって難しいですよね。
でもメニューは大事です。
あなたの目指すゴールに到達できるかどうかは、いかに“自分”と“目的”に合ったメニューをこなせるかにかかっています。
ここで紹介したメニューはあくまで一例ですが、なるべく万人に効果が出やすいよう無難に計画しています。
このメニューをきっちりこなせば、誰でも速くなれるはずなので、メニューに困っている人は参考にしてください。
辛いトレーニングが成果に結びつくことを祈っています。
ロードバイクトレーニングの詳しい進め方については、こちらの記事をご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。