こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ロードバイクのギア比って悩ましいですよね。
いろいろな組み合わせがあって、初心者に全く優しくありません。
できればギア比の選択で、後悔しないようにしたいものです。
今回のテーマは、初心者におすすめのロードバイクのギア比についてです。
ギア比で悩む初心者の参考になれば、幸いです。
初心者には50-34T×11-28Tがおすすめ
結論から言うと、初心者には50-34Tのコンパクトクランクに、11-28Tのスプロケットを組み合わせるのがおすすめです。
理由は2つあります。
1番の理由は、このギア比がどんなコース、走り方にも幅広く対応できるからです。
初心者のうちは、今後どのようなコースを走るようになるか、まだ分かりません。
今はヒルクライムが嫌いでも、ある時好きになることだってあります。
今は考えていなくても、今後レースに出るようになるかもしれません。
ですので、初心者のうちはあらゆるコースに対応できるギア比がベストです。
2番目の理由は、オーソドックスな組み合わせだからです。
ギア比には、マイナーな組み合わせも存在します。
もちろん、用途がはっきりしていれば自分好みのマイナーな組み合わせもありだと思います。
でも、初心者は極力オーソドックスの組み合わせにすべきだと思います。
マイナーなギア比は、自分の漕ぎ方に変なクセを作ってしまうからです。
例えば、あまりに軽いギアにできるようにしてしまうと、重いギアが苦手になります。
まだまだ伸びしろのある初心者が、変なクセを作るのはもったいないです。
50-34Tと11-28Tは、オーソドックスで変なクセを作らないギア比です。
オーソドックスな組み合わせで、幅広いコースに対応できる50-34T×11-28Tが初心者におすすめのギア比です。
ではこの結論に至った理由を、詳しく説明していきますね。
コンパクトクランク(50-34T)がいい理由
コンパクトクランクとは?
コンパクトクランクとは、50-34Tのギアが軽いクランクのことです。
そもそも50-34Tとは何のことかご存知ですか?
この数字は、ギアの歯数です。
クランクは他に、52-36Tのセミコンパクトクランクや、53-39Tのノーマルクランクがあります。
50-34Tは、歯数の一番少ないクランクということになります。
クランクの場合、歯数が小さくなればなるほど、ギアが軽くなります。
つまりコンパクトクランクは、一番ギアが軽いクランクだということです。
コンパクトクランクのデメリット
コンパクトクランクのデメリットは、時速60㎞以上の高速走行に対応できないことです。
時速60㎞以上になる可能性があるのは、下り坂とゴール前スプリントの時だけです。
時速60㎞を出す時に、各クランクだとどれくらいのケイデンスが必要か計算してみました。
ちなみにスプロケットは一番重い11Tを想定しています。
- コンパクトクランク→105rpm
- セミコンパクトクランク→102rpm
- ノーマルクランク→100rpm
いかがでしょうか?
時速60㎞を出す場合、コンパクトクランクの方がケイデンスを3~5rpm高くしなければなりません。
鍛えればコンパクトクランクでも十分スプリントできますが、勝利を狙う上級者には大きな差かもしれません。
反対に、初心者には関係ないデメリットです。
初心者がノーマルクランクにする意味はほぼないでしょう。
コンパクトクランクのメリット
コンパクトクランクのメリットは、坂道でもギアを軽くできることです。
坂道が苦手な初心者は多いので、とても大きいメリットです。
実際に、他のクランクとどれくらい差がでるのかみてみましょう。
時速10kmで坂道を登ると、各クランクでケイデンスはいくつになるか計算してみました。
スプロケットは一番軽い28Tを想定しています。
- コンパクトクランク→65rpm
- セミコンパクトクランク→60rpm
- ノーマルクランク→58rpm
いかがでしょうか。
コンパクトクランクの方が、他のクランクと比べてケイデンスを少し高くできますね。
初心者の場合、ヒルクライムで時速10km以下になることなんて、よくあることです。
少しでもケイデンスが高い方が、坂道が楽になります。
ロングライドでは、このわずかな差が大きな差になります。
初心者には、コンパクトクランクがおすすめです。
11-28Tスプロケットがいい理由
11-28Tのスプロケットとは?
11-28Tのスプロケットは、対応できるギアの幅が広いスプロケットです。
ちょっと分かりにくいかもしれませんね。
詳しく説明していきましょう。
スプロケットのメジャーな歯数は、11-28Tと12-25Tです。
スプロケットは他にも数十種類の歯数の組み合わせがあります。
でも、冒頭で説明した通り初心者はオーソドックスなスプロケットを使った方がいいです。
なので、今回は他のスプロケットのことは無視して説明しますね。
11-28Tと12-25Tを比べてみましょう。
11-28Tの方が最小歯数、最大歯数どちらも大きいことに気づきますね。
つまり、11-28Tの方がより重いギアにも、軽いギアにもできるわけです。
これが、11-28Tのスプロケットが対応できるギアの幅が広い理由です。
「じゃあ11-28Tの方がいいに決まってるじゃん!」
と思うかもしれませんが、そうではありません。
11-28Tスプロケットのデメリットについてみていきましょう。
11-28Tスプロケットのデメリット
11-28Tスプロケットのデメリットは、ギアの細かい変更が出来ないことです。
例えばコンポが105の場合、12-25Tだろうが、11-28Tだろうが、変速は11段階です。
つまり、歯数の差が大きい11-28Tの方が、ギアを1段変えた時の差も大きくなります。
実際に、105の11-28Tと12−25Tのスプロケットの歯数を比較してみましょう。
- 11-28T:11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28
- 12-25T:12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25
11-28Tでは、後半から2ずつ歯数が変わっていき、最後は3変わります。
12-25Tでは、ほとんど1ずつ歯数が変わり、終盤だけ2変わります。
つまり、11-28Tは細かい変速が苦手です。
ただ、確かにデメリットではありますが、ケイデンスの調整でカバーすることもできますので致命的なデメリットとはいえません。
初心者には、このデメリットを上回るがメリットがあります。
11-28Tスプロケットのメリット
11-28Tスプロケットのメリットは、ギアを軽くできるからです。
コンパクトクランクのメリットと同じですね。
やはり初心者にとって、ギアを軽くできることは重要なんです。
実際に、12-25Tスプロケットとどれくらい差がでるのかみてみましょう。
時速10kmで坂道を登ると、ケイデンスはいくつになるか計算してみました。
フロントギアは、コンパクトクランクを想定しています。
- 11-28Tスプロケット→65rpm
- 12-25Tスプロケット→60rpm
いかがでしょう。
ケイデンス5rpmの差は、初心者には大きいです。
12-25Tスプロケットだと足をついてしまう坂道でも、11-28Tスプロケットなら登り切れることだってありえます。
初心者は、少しでも坂道で楽をしたいですよね。
これが、初心者には11-28Tをおすすめする理由です。
まとめ
最後におさらいをしましょう。
- 初心者にはコンパクトクランク(50-34T)と11-28Tスプロケットの組み合わせがおすすめ
- 理由は、オーソドックスな組み合わせで、幅広いコース(特に坂道)に対応できるから
初心者がギア選びで悩んでしまうのは、いろいろな歯数のスプロケットがあるからです。
ですが、使っている人が多い歯数というのは、それなりに意味があります。
最初はオーソドックスなものを選ぶようにすると、選択が楽になりますよ。
後、スプロケットは安くて変更がききやすいですが、クランクは高いので気を付けて下さいね。
ギア比というのは、奥が深いものですが、こだわりすぎるのもよくありません。
今回紹介した内容を是非参考にしていただければ幸いです。
後悔のない選択ができるといいですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。