こんにちは、坂バカ理学療法士のわさおです。
ギアの歯数選びって悩ましいですよね。
フロントは大きく3種類、リアは何十種類もありますから、悩むのは当然です。
自分に合うギア比を見つけるために重要なのが、自分の使う速度域。
ロードバイクの乗り方によって、最適なギア比も変わってきます。
のんびりロングライド派と、がっつりロードレース派では、必要なギアも全く変わってくるというわけです。
今回のテーマは、おすすめのギア比を走り方別に紹介します。
この記事を参考に、あなたに合うギア比を探してみて下さいね。
ギア比選びのポイント
フロントギア(クランク)の決め方
フロントギアは、「どれだけ速い速度で走る必要があるか?」で決めればOKです。
クランクには3種類の歯数があります。
50-34Tのコンパクトクランク、52-36Tのセミコンパクトクランク、53-39Tのノーマルクランクです。
~Tと書いてある数字は、ギアの歯数の数です。
フロントの場合、歯数が多ければ多いほどギアは重くなり、高速域にも対応できるようになります。
反対に、ヒルクライムのような低速域は、歯数が小さいほど対応できます。
では、各クランクの限界速度をみていきましょう。
なお、スプロケットは11、ケイデンスは120rpmで考えています。
- 50-34T→時速68km
- 52-36T→時速70km
- 53-39T→時速73km
以上の速度が限界です。
いかがでしょうか?
つまり、時速68km以上の走行をしないのであれば、50-34Tで十分です。
時速68km、、、僕もほとんど出せたことないです。
レース中の下りで追い込むような場面でなければ出さない速度でしょう。
個人的には48-30Tとかもっと小さいクランクがあってもいいのに、と思っています(^^;)
リアギア(スプロケット)の決め方
リアギアは自分の使う最高速度と最低速度で決めます。
なお、スプロケットはクランクと反対で、歯数が小さいほどギアが重くなるので注意して下さいね。
まずは最高速度から考えていきます。
スプロケットの歯数は、どれも11Tか12Tが最小となります。
先ほどと同じように限界速度をみてみましょう。
- 11T→時速68km
- 12T→時速63km
時速63km以下しか出さない人は、最小歯数は12Tでも十分です。
ほとんどの人は11Tまで要らないということですね。
時速63km以上出す人は、自分の走るコースや状況を考えて決めなければいけません。
次に、最低速度を考えていきましょう。
スプロケットの最大歯数は、25T,28T,30T,32Tの4種類が主流です。
ケイデンス60rpmを維持できる限界速度をみてみましょう。
- 25T→時速10.3km
- 28T→時速9.1km
- 30T→時速8.5km
- 32T→時速8.0km
いかがでしょうか?
ヒルクライムでも時速10㎞を下回ることがほとんどない人は25Tでも大丈夫でしょう。
反対に、時速8kmを下回ることがあるような人は、32Tがいいかもしれません。
ただし、初心者があまりに軽いギアを使うと筋力がつきません。
今後の成長も考えると、初心者は28Tくらいにしておいた方がいいと思います。
初心者におすすめのギア比は、こちらの記事をご覧ください。
おすすめのギア比
ロングライド、ポタリング派におすすめのギア比
ロングライドやポタリングがメインの人は、50-34T×11-32Tがおすすめです。
ロングライドやポタリングの場合、坂道を考慮しても時速5~40kmくらいでしょう。
時速40㎞しか出さないのであれば、クランクはコンパクトクランクで確定です。
坂道で時速10km以下になることも考えると、スプロケットは32Tまであれば安心です。
12-32Tのスプロケットはほとんどないので、スプロケットは11-32Tを選ぶことになるでしょう。
ロングライドやポタリングに合うギア比は、50-34T×11-32Tです。
クライマーにおすすめのギア比
ヒルクライムがメインの人は、50-34T×11-32Tまたは12-28Tがおすすめです。
ヒルクライムの場合、時速5~30kmくらいでしょう。
クランクはコンパクトクランク一択でOKです。
スプロケットは少し考えなければなりません。
ヒルクライムをすることだけを考えれば、32Tまであった方がいいです。
ですが、あまりに軽いギアにすると、筋力がつかなくなるというデメリットがあります。
そのため、速くなりたいクライマーは28Tを選択してもいいかと思います。
目的に合わせて、28Tか32Tかを選びましょう。
ヒルクライムのギア選びに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
平坦屋におすすめのギア比
平地を高速巡航することをメインにする平坦屋には、50-34T×12-25Tがおすすめです。
平坦屋は、平地を時速30km~40kmくらいで高速巡航する人が多いです。
平坦とはいっても、途中にちょっとした坂道があることを考慮すると、使う速度は時速15km~50kmくらいではないでしょうか。
クランクは、やはりコンパクトクランク一択です。
スプロケットは、そこまで大きい歯数、小さい歯数は必要ありません。
12Tでも時速50kmは出せますし、25Tでもちょっとした坂道も越えられます。
歯数の差が少なく、ギアの微調整がしやすい12-25Tで十分だと思います。
ロードレーサーにおすすめのギア比
上位を狙うロードレーサーには、52-36T×11-28Tがおすすめです。
ロードレースは時速5~80㎞くらいの速度を想定しなければなりません。
ロードレースを考える場合、大会やコース、実力によって最適なギア比が変わってきます。
なかなか一つのギア比をおすすめすることは難しいのですが、52-36T×11-28Tなら多くの人に合うんじゃないかと思います。
クランクから考えていきましょう。
ロードレースの場合、ダウンヒルで加速したり、スプリントしたり、時速60kmを超えることはよくあります。
そのため、50-34Tでは物足りない場面もあるかもしれません。
かといって、53-39Tにすると、ヒルクライムで困ることもあります。
52-36Tなら、ヒルクライムやダウンヒル、どちらにも適応しやすいのではないかと思います。
ただし狙うコースに本格的なダウンヒルがない場合は50-34Tもありですし、ヒルクライムがなければ53-39Tもありです。
迷ったら、とりあえず52-36Tがおすすめです。
次にスプロケットを考えましょう。
ロードレースは速度域が幅広いので、歯数も幅広い方がいいです。
11-32Tならあらゆるコースに対応しやすいのですが、先ほど説明した通り、筋力がつきづらいというデメリットがあります。
またロードレースなら、坂道で時速10kmを下回ることはほとんどありません。
なので、11-28Tでも十分だと思います。
実際に、ツールド沖縄で上位の選手達は11-28Tを使っている場合が多いです。
迷ったら、11-28Tにしておけば後悔しなくて済むと思います。
以上の理由から、ロードレースには52-36T×11-28Tの組み合わせがおすすめです。
まとめ
最後におさらいをしましょう。
- ギア比選びに重要なのは自分の走る速度
- ロングライド、ポタリングには50-34T×11-32T
- ヒルクライムには50-34T×11-32Tまたは12-28T
- 平坦屋には50-34T×12-25T
- ロードレーサーには52-36T×11-28T
ちなみに今回おすすめしなかった53-39Tのノーマルクランクは、プロレベルの人が使うことを前提としたクランクだと思っています。
つい背伸びをしたくなりますが、たいていの人はコンパクトクランクで十分です。
クランクは高価ですので、よく考えて選びましょう。
スプロケットは比較的安価ですので、お金がある人はいろいろな歯数を試すのもアリですよ!
ギア選びは奥が深いですが、オーソドックスなものを選んでおけば、たいてい大丈夫です。
迷ったら、この記事を参考にしていただければ幸いです。
後悔のない選択をしましょうね!
最後までお読みいただきありがとうございました。